毎日書きたいことが山ほどあるのになかなか書けない。 毎日が自由時間となった途端にあちこち手を出し足を動かしすぎて、じっとパソコンに向かう時間が短いからだが、今日はどうしても書きたいことがある。 書かなければならないと思って書く。

先ず、何の先入観もなくして冷静に鳩山由紀夫前首相の顔をじっと鑑て頂きたい。 もし敬愛すべき知的箇所が顔のどこかに一つでも見当ったら是非ご指摘願いたい。 
そんな男が日本の前首相だった。 そして、日本が世界中から馬鹿にされるような政策を連発してルーピーのあだ名をもらって首相の座から引きずり降ろされ、ついには政界引退まで表明した。 私は日本の為にいい決断だったと、やっと彼を見直したが、菅政権の評判がどんどん悪くなるにつれて、政界引退を撤回し小沢の走狗となってまで復権に色気を出しているのを見て、ペテンにかけられたと気が付いた。 
彼はそんな自分をペテン師とまったく思ってなさそうだ。 思ってない所か、此度の菅首相の約束違反を「ペテン師」と決めつけた。 ペテン師からペテン師呼ばわりされた菅首相にしてみれば「どの面下げて言ってんだ。」の心境だろう。
それにしても、この鳩山という男はどうしてこうもルーピーなのだろう。 親の育て方が悪かったのだろう。 世間の厳しさとはまったく無縁な環境の中で何不自由なく育ってきた彼が首相にまで登りつめたのはほとんど金の力としか考えられない。 祖父や父の政治的センスを引き継いだ箇所などどこにも感じられない。 小さい頃から、取り巻きにはしょっちゅうおごってやり、ちやほやされてお坊ちゃま大将だったので、成長して国会議員になっても、相変わらずいつも金をちらつかせて取り巻き議員を作り上げてきたのだろう。 
彼が政界を去ると明言した時に、何とか政界に留まるよう要請した議員たちは、彼の政治家としての資質を惜しんだのではなく、自分の金蔓が途絶えるのを防ごうとしたにすぎない事を彼は解っているのだろうか。
そんな彼をなぜマスコミはいつまでも追いかけてくだらない内容で紙面を飾るのだろうか。 まさかマスコミ連中も彼からしょっちゅうおごってもらったりしているからでもなかろうに。 
彼がTV画面や新聞紙上で取り上げられる時は決まって政局が混乱状態に陥っている。 此度の内閣不信任案否決の茶番劇はその最たるものだ。 私は以前から、鳩山がうろちょろするとろくなことが起きないから政治家もマスコミも徹底無視しろ、と言い続けてきたが、事態はむしろ逆だ。 小沢一郎はそんな彼を自分のマリオネットに仕立てて黒子役に徹し続け、此度は菅おろしを画策した。 
もともと民主党は玉石混交の集団であるので、どの政策にも賛成と反対とに意見が分かれるが、党の分裂にまで発展しそうな此度の内閣不信任案提出劇を仕掛けたのは他ならぬ小沢一郎である。 その罠にまんまと引っ掛かったのが自民党公明党みんなの党の幹部連であり、そしてルーピー鳩山である。
小沢の描いた筋書はこうだ。 先ず、菅の度重なる失政を目の当たりにし、菅に任せれば日本は危うい、といった空気をマスコミを使って上手く作り上げ、盛り上がった所で、野党に対して、内閣不信任案を提出すれば小沢一派も鳩山一派も賛成に回るので「可決」できる、といった流れを、これも上手にマスコミを使って作らせた。 そして、それを期待した野党3党は内閣不信任案を提出。 ところが採決前夜、今度は鳩山に「可決すれば民主党は滅びるぞ、民主党はお前が作ったものだろう、菅に潰されてもいいのか」と脅かす。 慌てた鳩山はあたふたと菅との接触を試みたが、最大の不名誉となる「可決」を避けようと苦慮していた菅は渡りに舟と会談を受け入れ、結果は小沢のシナリオ通りとなったわけである。 野党3党と言い、鳩山と言い、普通の人でも簡単に解るこんな茶番劇のシナリオさえ解せなかったとは何と軽薄な頭脳の持ち主たちであろうか。 
ではなぜ小沢がこんな茶番劇を演じさせたのか。 答えは簡単、彼はずっと前から与野党の垣根を越えた大連立国家の成立を模索し続けている事を思い出して欲しい。 その悲願が今叶うか叶わないかの微妙な時点にある。 私個人としては、大連立は諸手を挙げて賛成だが、問題はその組閣である。
もし、仮に大連立が叶ったとしても小沢は自身が首相にはならないだろう。 彼の脳裏にはどんな組閣構想があるのか。 
マスコミは早や次の首相候補と閣僚人事に興味を持ち始めているが、程度の低いマスコミならせいぜい自分たちが紙面やTVで登場させている人物を想定するしか能がないだろう。 何しろおごり高ぶっていて庶民を見下している連中だから。
これは私の切望なのだが、次期首相は、岩手、宮城、福島の3県から選出の国会議員の中から、命を賭して政治を断行する意欲に満ちた人物を選出すべきと思う。 危機的状況にある今の日本国家を命を懸けて復興させる決心を持っているのは他ならぬこの3県選出の議員たち以外にいないと信ずるからだ。 また閣僚は特に国会議員でなくとも、例えば陸前高田の戸羽太市長のような働き盛り(46歳)も閣僚にするべきだ。 奥様を津波で亡くしたにも拘らず市民の為に昼夜奔走していればこその彼のコメントと人となりをTVで拝見して胸も目頭も熱くなって仕方がなかった。 彼ならば、閣僚に抜擢されれば国民のため国家の為に命がけで働くにちがいない。
幕末動乱期の疲弊した幕府を倒したのは薩摩や長州、土佐などの、命を賭した西国の志士たちで、その支配が現在にまで引き継がれて来てしまった為に政治に多くの歪みが生じているが、この未曾有の大震災をターニングポイントと捉え、今後は東北出身者による命を懸けた大刷新政府の樹立と運営を何とか実現できないものかと念じている。