一体どれほどの日本人が気づいているだろうか。 今民主党が進めている経済、外交、軍事政策は、将来確実に「米国の従属国」から「中国の従属国」にならんとして突き進んでいることを。

昨日、民主党小沢幹事長民主党新人議員143名や経済人など総勢600名を超える人数を引き連れて北京入りした。 どんな貢物を携えて行ったかは不明だが、中国メディアはこの訪中を「朝貢」と受け取ったようだ。

つまり、日本は中国に対し、臣下の礼、従属国の礼をとったのと同じ行動をした、として中国メディアから受け止められた事になる。

中国側が大歓迎してくれた、と小沢幹事長をはじめ新米議員団は大喜びだったようだが、貢物を沢山持って辞を低くして臣下の礼を取って訪ねて来た者を「よく来たよく来た」と迎え入れるのは当たり前の事で、先方はご機嫌の悪いはずが無い。

日本の最高実力者と見做されている小沢幹事長だが、中国に対してこれほど卑屈な態度を見せる反面、米国には冷たい。 ましてやインドに対しては完全無視だ。 私が小沢幹事長の外交手腕に恐ろしさを感じ背筋が寒くなったのは今だけではない。 来日中のインドのシン首相との会談をただ単に旅で疲れたから、とドタキャンした時も同じだった。 この人が日本のリーダーになったら恐ろしい事になる、と密かに危惧したが、それが現実となった今、日本の将来は真っ暗闇に感じてしまう。

何故彼は中国しか眼中にないのだろうか。 色々想定してみたが、思い当たるのは唯一つ、田中角栄が首相当時、周恩来首相と絶妙の外交交渉重ね、見事日中国交回復を実現させた時、田中首相に可愛がられていた彼も功労者の一人だった筈だ。 その時の興奮を、今度は自分が主役で演じたかったのではなかろうか。

普天間基地移転問題で米国を憤慨させているのは鳩山首相はじめ各閣僚の煮え切らない態度を取っているからだが、その根底には、上の様な中国一辺倒の小沢幹事長に対する遠慮があるからではないか、と疑いたくなる。

となると、普天間問題で米国を怒らせてまでも社民党の言うことをきいた風な態度を取ったり、必殺事業仕分け人で台湾出身者である蓮舫議員の「スーパーコンピューターで日本が特に一番にならなくてもいいのでは」と言った言動も、みな中国の従属国になる為のスタンドプレイの一環として解釈したくなってくる。

私が、日本が「中国の従属国」になる事が日本の将来にとってまずいと思うのには理由がある。 それは、自国の強力な軍隊を持たない日本が、あの拙劣な中国の軍隊に守ってもらえるわけがないからだ。 中国の軍隊が弱いのは民族性だから直しようが無い。 兵隊の数なら世界一勝っているかも知れないがその質はおして知るべしだ。 

いい例が、日清戦争だ。 NHKで「坂の上の雲」が始まったが、多分明後日(13日)にはこの日清戦争までドラマが進むだろう。 ご覧頂きたい。 ベトナムとの戦争でもそれが証明された。 今でも将来もその頃とたいして違いは無い。 勿論戦争のない平和な世界が一番だが、世に人間が存在する限り戦争はなくならないのだ。 

私も小沢幹事長同様、英米人よりも中国人の方が遥かに好きだが、だからと言って「従属」する気はさらさら無い。 どうか頼むから、小沢さん、民主党さん、外交を最重視し、くれぐれも日本を危うくしないで頂きたい。