ホントに長いことブログをサボってしまった。Excuseを敢えて言わせて貰うと、築29年のオンボロを大改造(と言っても屋根瓦と4本柱を残した程度の総とっかえ)するのに3ヶ月も要してしまったからだ。
新築そっくりさん、なんてどうせ不動産屋のやらせ文句だろうが、大手なので余り変なことはしないだろうと思って頼んだが、完成してみて恐れ入った。まさに新築そのものだ。だけど値段も新築に近いものだったので素直に喜んでいいものかどうか逡巡するところだが、こちらの希望を120%満たしてくれた営業責任者の抜群のセンス及びアイデアをはじめ、棟梁以下出入り職人の腕前は見事なものだった。
別に住居を借りて住むと費用が嵩む為に住みながらのリフォームとなったが、毎日ものすごい騒音と振動との戦いだった。ドンドン、ガーガー、ギーーギーー、ガリガリガリガリ、ギューンギューン、ギコギコギコギコ、ドカンドカン、午前10時と午後3時の30分休憩、そしてお昼の1時間はその音がぴたりと止んで静寂が戻る。
時々、「だんなさ〜ん」と細かい部分の確認の為の呼び出しがかかるので、ほこりにまみれた作業現場に恐る恐る足を踏み入れてこちらの希望を述べたりするが、兎に角現場は足元が危ないのだ。気をつけてはいたのだが、つい話に気を取られて足を踏み外し脛に怪我をしてしまった事が2度あったが、その時は本当にびっくりした。落とし穴に落っこちた気分だった。
此度我が家のリフォームを担った職人(大工)の仕事ぶりを見ていてなるほどと納得したことは、リフォームは新築の倍ほどの頭を使わなければきちんと完成しない、きちんと完成するには新築の1.5倍から2倍の手間ひまがかかる、と言うことだった。
板を剥がしてスケルトンの状態になった風呂場を見せられて愕然となった。洗面所との境の部分の土台が黒く変化している。職人がそこにくぎ抜きを挿すとグサッと刺さって炭化した木がボロボロと崩れ落ちた。水周りが一番ダメージが大きいとは聞いていたが、ここまでとは思わなかったので背筋が寒くなった。職人曰く、「何かの拍子でここに圧力がかかったら風呂場は傾いて使用不能となってたね、危機一髪だったよ。」
今その風呂場は1.25坪のユニットバスで水漏れ防止も万全、快適なお風呂が楽しめるように生まれ変わった。1坪で充分だ、と言う意見が多かったが、もう年なので我が家で温泉気分を楽しみたかった私は断固1.25坪の広さにこだわった結果だ。
家内はシステムキッチンにこだわりを見せた。これも大成功と言える。何度も何度もあちこちのショールームに出かけてやっと漕ぎ着けた結果だが、食器箪笥をすべて処分して、対面キッチンのカウンター下と背面に設置した上品な戸棚をうまく利用している。
ベランダと壁の付け根が大問題だった。その部分を剥がしてみると、接合部分の柱は半分ほど腐りかけていた。ベランダの施工業者が万全な防水対策をしなかったために、台風や豪雨のたびに横なぐりの雨が浸み込んで腐食させたようだ。ご丁寧に黒ありが巣を作り始めていた。ここも危機一髪だった。 職人曰く、「大きな地震が来たらここから崩壊してたかもね。」
完成した今は、震度6地震が来ても大丈夫との事、やれやれだ。
完成後、コンテナに預けていたダンボール箱64個や家財道具がどっさり戻ってきた時には、すべて捨てたくなるような衝動に駆られた。どこにどうやってこの量を仕舞いこむか。さんざん知恵を絞ってやっと整理がついたが、それでも書斎にはいまだにダンボールが7箱も未処理のままだ。綺麗に片付くのは当分先だろう。もうスペースが無いので、何かを捨ててからでないと片せないからだ。
さあ〜、いよいよ次は自分をリフォームする番だ。