4月2日以来今日まで、ブログの仮死状態が続いてしまった。 先日1年ぶりに昔なじみの仲間の集いがあったが、多くの人から「どうしたんだ!」と詰問されてしまった。 書きたい気はあったのだが、春からつい先日まで、一人暮らしを続ける90歳の母の頼みで、何度も帰省する必要があったり、何かと気ぜわしい出来事が続いたため落ち着いて長時間PCに向き合う機会が少なかったことで、ついサボり癖が着いてしまったのが主な理由だ。 面白いので続けて書いて欲しいとの要望を頂いたので何とか時間の許す限りまた徒然に記してみたい。

今日は年末ジャンボの売り出し日。 当りくじが出ると評判の売り場には億万長者の夢を追う人々が早朝から長蛇の列を作ったらしい。 一等は2億円70本、1等の前後賞各5千万円140本、2等1億円140本、3等5百万円が700本も当るのだそうだ。

昨年のリーマンショック以来厳しい経済状態が続いている中で人々が神頼みの億万長者を夢見るのは自然の理であろうが、世の中にはそうでない人もいる。 上述した私の母がその一人だ。

帰省中に、この宝くじの宣伝がTVで流されたとき、「母さん、1億円当るかも知れないから宝くじ買ったら?」と話しかけたところ、「ん〜〜〜〜〜。 駄目だ駄目だ! もし買って1億円など当ったら、それこそ恐ろしくて生きた心地などしなくなる。 世の中にはろくでもない人間が一杯いるんだから金狙われて殺されてしまうだけだ。 とんでもないとんでもない、今のままで充分幸せだ。」と、すさまじい勢いで拒否されてしまった。

今のままとはどんな暮らしか。 米を作っているが農作業は全て人任せなので肥料代や手間賃を払ったら米を売って得たお金の殆どが消えてしまい、残るのは売らなかった僅か3〜4俵の玄米ばかり。不作の年は赤字となってしまう。 現金はほんのすずめの涙ほどの年金だけが頼りだ。 野菜類は自分で育てるが、自分で作った堆肥を主に使うのでそれはそれは見事な野菜が出来上がる。 ところが自分で食べる分は僅かなので殆ど人にあげてしまう。 調味料も魚肉類も消費はほんの僅かだ。 勿論、近所や友達が色々な食べ物を持参してご馳走してくれたりもするが、自然豊かな中での自由奔放な毎日とは言え、このような80%自給自足の超貧乏生活を母は「幸せだ」と言う。 子供たちがどんなに頼んでも、一緒に都会で生活することを拒み続けている。

今朝、某TVが、宝くじで2億円当ったら何に使うか、というアンケートの結果を報じていた。 どんな人を対象に調査したか分らないが、ダントツの1位は「貯金する」だった。 2位は「旅行」、3位は「家を買う」で、夢を追うわりにはつまらない使い方しか考えていない人が多い。 

しかし、富豪なら別として、一般庶民が3億円当たってしまったら周囲に波風が立たない筈が無い。 何の労もせず一朝にして大金を掴んだが為にその後の人生を台無しにしてしまった人が数多くいる事も事実だ。 何処で聞きつけてくるのか、慈善団体がわんさと押し寄せてくるし、投資や融資や勧誘話もひっきりなし、友達や親戚も一挙に数倍に膨れ上がるとか。 正に人間が試される正念場となる。

私はこれまで300円以上当ったためしがない。 余り期待しないで買うし、上のような事を言ってるので神様にそっぽを向かれているのかも知れない。 母に心配をかけない為には買わないほうがいいのかもしれないが、10枚くらい買っても良いかな、という思いもある。 締め切りは12月22日だそうだ。